私はこれまで何度かコンピュータ関連の試験を受けようと思ったことがありました。
国内で有名なのが情報処理関連の試験でしたので、とりあえず2種(その頃は2種、1種、特種くらいしかありませんでした...)を受けてみようと思い、参考書も購入しましたが、その頃の私の仕事内容にはなじまない試験でした。
1度は受験の申し込みもしましたが、仕事の忙しさにかまけて受けずにいましたが、それから何年かの月日が経ち、今年(1997年)になってから、これではいけないと強く思うようになったのです。
その頃、何かの雑誌で"MCP試験オフィシャルガイド"(下記参照)のことを知り、さっそく本屋さんに走りました。
その本を購入して、MCP試験について色々調べているうちに私が求めていた"業務に密着した試験"に近いことがわかりましたし、また、ネットワークの勉強をしたいと思ったことや、WindowsNTも覚えたいと思ったこともあり、MCPを受験することにしました。それにはまず、ネットワークの基礎を知らなくてはいけないと思ったので、手始めに"Networking Essentials"を受けることにしました。
著者: | 高橋尚子 |
発行: | 株式会社IDGコミュニケーションズ |
価格: | ¥2,900(消費税3%の頃の価格なので、現在はもう少し高くなっているかも・・・) |
構成: | ・MCP試験について(250頁くらい) ・フロッピーディスク(模擬試験ディスク) |
コメント: | MCP試験の手引書的存在。これからMCPを受験する人にはお勧め MCP試験を模擬体験できる"模擬試験ディスク"が付属しているので、実際の試験の雰囲気がつかめる |
私のMCP試験の第1歩となった科目ですが、これにはとてもてこずりました。
試験準備は、1997年2月頃からで、参考書には、"Microsoft Windowsネットワークトレーニングキット"(下記参照)を購入しました。
その後、3月8日の試験日まで、仕事の行き帰りや帰宅後の2?3時間をこの本と共に過ごしました。
試験日の前日には、"MCP試験オフィシャルガイド"に付属している模擬試験をやってみました。結果は800点の後半(試験はすべて1000点満点です)もとれたので翌日の試験には意気揚々と出かけたものです。
しかし、帰りにはとても大きなショックに襲われていました。そうです。見事に不合格だったのです。合格点の点数(793点)にはとてもおぼつかない最悪の結果でした。(公表するのは恥ずかしいので伏せておきます...)
それからは勉強する気にもなれず3ヶ月が経ってしまいました。
そんなある日、客先のご厚意でMSUで実施しているWindowsNT4.0コアテクノロジーを受けさせて頂くことになり、幸いにもそのコースで既にMCPを取得されている方がいらっしゃいまして、その方に試験のお話を聞く機会がありました。
その方のお話を聞いているうちに忘れかけていた試験への"闘志"みたいなものが湧いてきました。本当にゲンキンな私ですね(・・;)
早速、7月19日に試験を予約し、またもや本屋さんに駆け込みました。その頃になると"MCSEスタディガイド"(下記参照)が出版されていたので、高額にもかかわらず迷わず購入してしまいました。
それからの試験日までの約1ヶ月間は、時間があればテキストを見てポイントをまとめ、今でも「本当によくやったなぁ」と思えるくらいに試験勉強に励みました。その甲斐もあって、やっと合格することが出来ました。とはいえ、合格点よりも50点位しか上回っていませんでしたが...(試験は約1000点満点です)
でも、合格には変わりないので、帰りの足取りは軽いものでした。
その時の苦労から、1度でこの試験にパスされた方には「尊敬」しています。
ネットワークの知識の少ない方、あるいはこれからネットワークの勉強をしてこの試験を受けられる方も、1度くらい失敗しても決してめげないで下さいね。だって、まったくネットワークの知識がなかった私でも何とか合格することが出来たのですから...
"Microsoft Windowsネットワークトレーニングキット"とは...
"MCSEスタディガイド"とは...
この頃、仕事でWindowsNTを使うことになり、ATEC(Microsoft認定の教育機関)で"WIndowsNTの運用管理"と"WindowsNTコアテクノロジー"というコースを受験しました。
この2つのコースは、2つでNT Workstationのほぼすべての試験範囲とNT Serverの約半分強をカバーしていますので、とても役立ちました。
ただ、受講料に関しては、私の場合は会社で出してもらうことができましたが、時間とお金に余裕がない場合は、ボツですね。
その頃もこれといった参考書がほとんどありませんでしたが、今は上記のコースを受講した場合とほぼ同程度のスキルの習得を目標にしているテキストが市販されていますので、そちらを利用したほうがいいと思います。(下記トレーニングキット参照)
NT Workstationの重点ポイントとしては、アカウントとリソースの管理ですね。とにかくこの2つの基礎を完璧にマスターして日頃からWorkstationに触れていれば後は何とかなると思います。
NT Serverの場合は、重点ポイントというのは特になくて、まんべんなく出題されます。また、Workstationに比べてトラブルシューティングも重要視されています。
これに関してもMSUのコースを受講させてもらいましたが、Enterpriseの試験に関する参考書がほとんど無く、前出の"MCSEスタディガイド"にも多少載っていますが、Enterpriseの試験内容からすると全くといっていいほど役に立ちませんでした。
今では、"Microsoft Windows NT 4.0エンタープライズテクノロジートレーニングキット"(下記参照)も出版されていますが、頼りになるのはMSUのEnterprise用テキストだけでした。
Enterpriseの試験では、WorkstationとServerの試験内容に比べてとても高度な内容が出題されます。
例えば、アカウントやリソース管理はWorkstationでも出題されましたが、Enterpriseで出題されるレベルは複数ドメインが絡んだかなり高度な内容になっています。もちろん、トラブルシューティングもいわゆるブルーサンダースクリーン(STOP画面といいますが)の解決等も出題されます。
それ以外に、複数サーバや複数ドメイン間でいかにパフォーマンスを改善するかといった問題も出題されますので要チェックです。
これに関しても運良くMSUのコースが受講できたのでラッキーでした。このコースを受講する前の私は、TCP/IPというと、インターネットの設定を行う時のDNSの設定くらいでした。
このコースではサブネットに分割したり、TCP/IPのいろいろなツールの用途を学べるいい機会でした。
特に、ネットワークでの名前解決に関しては、これからNTを使ってネットワークを管理していく方は勉強したい内容が多く盛り込まれていると思います。
この試験のポイントとしては、TCP/IPのツール(NSLOOKUPやFTP等)や名前解決に関するトラブルシューティングです。
これに関してはNetworking Essentials同様にMSUのコースを受講していませんので、下記のトレーニングキットを購入して勉強中です。
SQL Serverは実務に使ったことはありませんが、UNIXベースのORACLEは使ったことがあったので、遠い記憶を思い出しながらテキストに向かっています。この試験は、SQL言語の基礎を知っている必要がありますが、テキストの中でも数多く説明されています。ただ、やはり知っていれば呑み込みは早いと思います。あとは、SQL Server固有の管理方法やストアドプロシージャについて勉強しています。
でも、この科目はまだ試験を受けていないのでどういった傾向の試験になるかは解りません。今はテキストの1冊目を勉強中なので、試験はまだまだ先になりそうです。
どなたか、受験された方がいればポイントなどを教えて下さぁ?い!!
著書: | Microsoft Corporation |
日本語訳: | (株)富士通ラーニングメディア |
発行: | (株)クイック |
価格: | 30,000円 |
構成: | CD-ROM 1枚付き |
書籍番号 | ISBN4-7561-1292-7 |
コメント: | この本はSQL Server6.5に対応していて、付属しているCD-ROMには120日間限定の「SQL Server」が付属しています。でも、NT Serverが既にインストールされていなければなりませんので、お金がかかりますね。 それから、テキストは2冊に別れているので、会社の行き帰りに鞄に入れて持ち歩くこともできます。 |
MCP試験は、マイクロソフトという一企業の認定資格ですが、資格を取得すると全世界中で有効なことと、最近の流れであるWindowsを主とするシステム構築を行うのに当たっては、やはり本家のマイクロソフトの資格が一番有効だと思います。
日本語版のMCP試験は英語版の翻訳なので、問題を理解するのに苦労しますし、テキストで使用している用語でも試験に出題される用語とは異なることもあります。
英語が得意な人は、英語での受験も可能ですし、資格としてはまったく同じなので、英語での受験をお勧めしますが、そうでない方は、とにかく日本語訳の受験に"慣れるしかない"というのが正直なところです。
(すいません。アドバイスになっていなくて)
でもこれに関しては、受験直後にアンケート用紙にその点を明記しておけば、いつかは直るかもしれませんね。
それから、試験は1度で合格できればそれに越したことはないのですが、3回以内で合格するつもりでチャレンジしてほしいと思います。
それは科目毎に出題の傾向も異なるからです。まず1度目はその傾向を探るつもりで。2度目は本腰を入れて。それでもダメなときは3度目の正直にかけて。といった具合です。
1回目の失敗にめげていては前に進めませんから...。
最後に、これは特にMCSEやMCSDなど複数科目を受験なさる方へのコメントですが、これらを目指される方は最低4科目?6科目を受験しなくてはなりませんね。
その時、まごまごしていると、新しいバージョンの試験がでてきますので、なるべく早めに次の科目の準備に移られることをお勧めします。
これはあくまで私のケースですが、1科目めに合格したら次の科目の試験日は約1ヶ月後に設定していました。
何らかの都合でどうしてもその日に受験することが出来なくなったら、営業日換算で試験日の3日前まではスケジュール変更が可能ですので。
私の場合は追い込まれないとなかなか勉強しないタチなのでこういった方法で試験日を設定していました。
次は、SQL Server 6.5を受験する予定ですが、とりあえず、その科目でMCSEという資格になりますので一段落がつきます。
ということで、とりあえず今日はこの辺で...